遅い秋
十月も半ばとなり浦河にも遅い秋がやってきた。海も山も例年とは違うニュースが多いように思う。
まず、熊出没に関しては例年になく、小学校やスーパーなど人家に近いところに頻繁に出没している。人家に近いということは銃を使用しての駆除が困難である。人や家畜に被害が出ないことを願っている。
また、紅葉が遅い、キノコの発生が遅いなど夏から秋にかけての例年にない高気温が植物に影響しているようだ。
海では海水温が高いことも一因なのか、秋鮭漁やスルメイカ漁が大不漁である。ここ数年、日高沿岸は来遊量が減少していたが、今年は例年に増してである。漁業者はもとより町の活気にも大きな影響を与えるだけに、漁模様の回復を強く期待している。
また、特産の夏イチゴも八月の高い気温により、生育に障害が出て生産量が落ちている。今年の高気温が特異年としての減少であれば良いが、地球温暖化の傾向を考えると何らかの手立てを検討しなければならない。
浦河町は昨年9月に「ゼロカーボンシティ」を宣言した。1次産業が主要産業の町として、地球温暖化の進行をストップするために、自分たちができることには積極的に取り組まなければならない。そのためには町はもとより事業所や町民の協力のもとに、浦河町として脱炭素社会にむけた仕組みつくりを急がなければならない。