「今」という時代に生きて

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先日の毎日新聞に著名人「墓じまい」の波という記事があった。東京都内で著名人の「墓じまい」が続いている。島村抱月や上田敏などの墓石が撤去された。泉鏡花の墓石も撤去されそうになったが、関係者の尽力でゆかりの寺に移転管理されたそんな記事だった。

また、産経新聞の記事に東京都では3年間で742人、若者が孤独死している。そして死因の多くが自死であると報道されていた。二つの記事を読み今の日本は無縁の時代、あるいは薄縁の時代だなあとの思いを強くした。

浦河のような小さな町でも、個の家はともかく「本家」「別家」といった表現をする人は少なくなった。今という時代は急速に家や家族や仲間といったことに、心の遠心力が働いているそんな時代なのかもしれない。

しかし、見方を変えれば皆が皆、希薄な人間関係を望んでいるわけでもあるまい。ともすれば移住などで揶揄される田舎の濃密な人間関係。それを長所と捉えて浦河の魅力を売り込んでいく、移住人口や交流人口の増大に向けてそんなアプローチもあると考えている。

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